ゴリラから考える子どもの権利
今回は、ゴリラの話をしたいと思います。
ゴリラは仲間と協力して生きる、やさしくてかしこい動物です。しかし今、ゴリラは絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)として守られなければならない立場にあります。原因のひとつは、森林破壊によってすみかがなくなっていること、もうひとつは、感染症が広がっていることがあります。
さらに、ゴリラは昔、見た目がこわそうという理由で「凶暴な野獣」だと誤解され、むやみにおそれられたり、殺されたりしたこともありました。ゴリラは人間から、外見で判断されていたのです。
子どもの権利の約束事である「子どもの権利条約」では「どんな理由でも差別してはいけない」と定められています(第2条)。子ども同士も、大人も、見た目やちがいで人を決めつけることなく、おたがいを尊重しあうことが大切です。東山動物園でゴリラを見た時に、「差別されない権利」について考えてみるのもいいですね☆
参考文献:山極寿一(2018)『ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」』毎日新聞社
名古屋市子どもの権利擁護委員 谷口由希子
